Windows11でhiberfil.sys を削除する・無効にする方法

パソコン・周辺機器

これまで何度かWindowsの「休止状態」について説明してきたが、そもそも普段から「スリープ」を常用している、切るときはシャットダウンで終えるようにしている、「高速スタートアップ」を利用したいとは思わない、などの人にとっては、実は頭を悩ませる問題がある。

「高速スタートアップ」については別途説明する

休止状態とは、シャットダウン時のメモリやCPUなど、その時のパソコンの状態をストレージに保存し、次回起動時にそちらを読み込むことで通常よりも高速の起動を可能とする機能だが、その「一時的な保存」の部分がネックになる。

その保存のためのスペースだが、休止状態を有効にした場合だと、常に「hiberfil.sys」という名前のシステムファイルとしてドライブ内に存在し続けているのだ。これは実は結構なサイズで、最近の大容量ドライブのパソコンであれば数GBとなることは「普通」だろう。

そもそも「休止状態」を常用しない人にとっては、この容量の圧迫は無駄でしかない。そこで、今回はこの「hiberfil.sys」の削除方法について紹介する。


「hiberfil.sys」を確認する

まず、そもそも自分のパソコンの「hiberfil.sys」がどのようなものか確認してみよう。このファイルは重要なシステムファイルとして作成されているため、通常どおりエクスプローラーを開いても調べることはできない。

①エクスプローラーを開き、図の3点リーダーから「オプション」をクリックする。

②開いたフォルダーオプション内のタブから「表示」を選択し、「隠しファイル、隠しフォルダー、および隠しドライブを表示する」にチェックを入れる。

③続いてその下部にある「保護されたオペレーティングシステムファイルを表示しない」のチェックを外す。

④この状態でWindowsをインストールしているシステムドライブを開いてみよう。通常であれば「Cドライブ」が該当する。

ちなみに筆者の環境だとこの時点で「hiberfil.sys」は25.5GBものサイズとなっている。

このhiberfil.sysを削除してしまいたいのだが、通常の方法では消すことができない。

また、何らかの方法で削除することができたとしても、「休止状態」が有効であるうちは常に再生成されてしまう。

そう、このファイルを消すには、「休止状態を無効」にすればよい。


Windows11で休止状態を無効にする(コマンドプロント)

「hiberfil.sys」を削除するには、「休止状態」を無効にする必要がある。以前に紹介した「休止状態を有効にする方法」の逆だ。

だが、休止状態を無効にするといっても、コントロールパネルの電源オプションからの「休止状態」の停止では削除することができない。この項目では、あくまでも「使用を選択しない」の処理のようなもので、Windowsとしてはまだ「hiberfil.sys」が必要であると認識し、消すことができないからだ。これには別で説明する「高速スタートアップ」機能のためもある。

そこで根本的に「休止状態」を無効にするには、もうひとつ紹介したことのある「コマンドプロント」からの無効化だ。

①タスクバーの検索ボックスに「cmd」と入力し、検索結果の「コマンドプロンプト」で右クリック、「管理者として実行」をクリックする。

②「powercfg.exe /hibernate off」と入力し、「Enter」キーを入力。その後コマンドプロントは閉じる。

③この時点で再びCドライブを確認してみよう。誤りがなければ、自動的に「hiberfil.sys」は消去され、空き容量が増加する。

それぞれの環境にもよるが、そもそも使うことのない「休止状態」ならば、わざわざ数GBも容量を確保しておく必要はない。また、同様に「hiberfil.sys」を必要とする「高速スタートアップ」についてだが、この機能も昨今のパソコン事情であればはっきりいって「無用な機能」であり、むしろそのために不具合を抱えてしまうことすらある。

関連項目として、次回はこの「高速スタートアップ」機能について説明しようと思う。

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