持ち運べるホームルーターがある!【WiMAX】

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ホームルーターを持ち運びしていいの?

先日、仕事のために出先でネット環境を構築する必要が生じた。

「今どき、ネット環境がない建物、会社って?」と思われるかもしれないが、もちろん一般的な企業ならネット環境があるのはほぼ間違いない。問題は、その回線を部外者が使っていいかどうか?だ。いうまでもなく、セキュリティの観点からが一番大きい。

「えー?」って思われた方だって、じゃあ自宅においてあるWifiルーターのパスワードをフリーにしてよ、みんながアクセスできるよ、って頼まれたら嫌だろう。それがイチ企業ともなれば当然だ。

今回、現場案件でそのような状況になったのだが、案の定こちらの端末へのアクセスは不可能。こういった場合は一時的に専用線を引くこともあるが、当然ながらその経費は馬鹿にならない。

そこで登場するのがモバイルルーターだ。Docomo、SoftBankなど各キャリアからでているモバイルルーターを使えば、電波圏内である限りは外出先、移動先でも自由に回線を利用できる。

そこでいつものパンダスタジオさん。困ったときの頼みの綱。早速ポチポチと進んでいくと…。

ない。

ない。

万一に備えて各キャリアを揃えようと思ったのに、Docomo回線、SoftBank回線はゲットできたが、WiMAX回線だけがない。これはもちろん、パンダスタジオさんの品揃えが悪いわけではない。

5日後の仕事に向けて準備しようとしたこちらが悪いのだ(遅すぎる!)

どうしたものかと思案していると、ひとつの端末が見つかった。

WiMAXのホームルーターだ。

「なんだあるじゃないか」そう思ったのもつかの間、一つの疑問。

ホームルーターって持ち運びしていいの?

うちの会社は大阪、現場は他県。レンタル者の登録住所とは違う場所での利用だ。

ホームルーターは「据え置き型」にカテゴライズされているルーター。モバイルルーターじゃない。移動先で使われるためのものではないのだ。

(逆にモバイルルーターなのにずっっっと自宅に置いてネット回線として使っているキワモノが知人にいるが)


ホームルーターは持ち運びができないことがある

全体的な話からすると、ホームルーターを持ち運びできるかの可否は「契約による」となる。技術的には各社の対象エリアであれば持ち出しての利用はできるが、「契約上で禁止されている」ケースがあるので、注意しないといけない。

契約時に登録した場所以外での利用が禁止されているホームルーターのキャリアとしては、ドコモやソフトバンクなどが挙げられる。

当社にご登録いただいた設置場所(home 5G)以外でのご利用は出来ません。なお、当社にご登録いただいた設置場所以外にhome 5G専用ルーターが設置されていることを当社が確認した場合、「料金プラン(home 5G)」お申込み時に新規で発行いただいたdアカウント・ビジネスdアカウントの連絡先メールアドレスへ通知し、「home 5G」のご利用を停止します。 (https://www.docomo.ne.jp/home_5g/charge/notice.html )

「SoftBank Air」は、ご登録住所以外でのご利用はできません。ご登録の設置場所住所と実際にご利用している住所が異なる場合は、ご契約者さまへ通知をした上で「SoftBank Air」のご利用を停止します。 (https://www.softbank.jp/support/faq/view/26104 )

いずれもはっきりと「利用を停止する」と書かれている。隠れて使おうとしても「どこから通信をしているか」は当然ながらすぐにバレることなんで、登録先以外での利用はするべきではない。というかできない。


WiMAXのホームルーターなら自宅以外でも利用可能

このように持ち出しが禁止されているホームルーターがある一方で、自宅以外での利用が禁止されていないものもある。その一つが、WiMAXのホームルーターだ。

WiMAXのホームルーターは、外へ持ち出して使っても問題ない。引っ越しの際にも登録住所を変更する必要がないため、モバイルルーターに近い感覚で、より手軽に利用することができる。(もちろん、引っ越しともなると住所変更はいずれやっておかないと、請求先住所などがおかしくなるが)

ホームルーターはコンセントさえあれば使えるので、利用シーンもさまざま。仕事で移動先での回線構築、ドライブや旅行先に持って行くこともでき、簡単にネット環境を確保できる。

注意点としては、WiMAXでも契約しているサービスによっては利用が制限される場合がある。外へ持ち出して利用する際には、念のため規約を確認してから使うように。

今回自分は先述したようにパンダスタジオさんでのレンタル利用だったが、問い合わせた結果、移動先での利用に問題ないことは確認ができている。

モバイルルーターとは違い電源コンセントからの給電が常時必要になるため、厳密な意味で「モバイルルーターと同じ使い方ができる!」とはいい難いが、少なくともコンセントが使える状況ならば問題ないわけだ。そう、車内で使える!!


ホームルーターであることの有用性は

同じ機能を有するならモバイルルーターでいい?

それはもちろんそうだ。そもそもホームルーターはでかい。持ち運びできない、ってほどではないが、それでもあれを普段からバックに持参している人がいたらそれもキワモノだろう。そもそも電源供給が厳しい。

ただ、先述したように行楽時に車内で良好なネット環境を維持したい、旅行先のホテルで使いたい、キャンプ場で使いたい、などの場合で電源が確保できるのならば、メリットもかなりある。

モバイルルーターもホームルーターもその元となる「キャッチしている電波」は同じだ。たとえば当該電波エリア圏外にいても、ホームルーターなら受信できる、などということはない。

が、大きな違いとして、その内蔵アンテナの性能だ。ホームルーターは同時接続できるスマホやパソコン、ゲーム機などの端末の台数がモバイルルーターと比較して多いため、接続したい端末の台数が多くても困らない。

ホームルーターのメリットとしては、以下が挙げられる。

1.ホームルーターのほうが通信速度が速い
2.ホームルーターのほうが通信の安定性が高い
3.ホームルーターのほうが連続使用しやすい

1.ホームルーターは通信速度の実測値がモバイルルーターよりやや優れている傾向にある。少しでも通信速度を速くしたいならホームルーターを選ぶべきだろう。

2.ホームルーターは端末が大きく、内部に搭載されているアンテナも強力なため、モバイルルーターに比べて電波の強度に優れ、通信が安定しやすい傾向にある。

3.ホームルーターは据え置き型でコンセントから給電するため、あらためて充電する必要がなく連続使用しやすい。


その大きさや電源確保の必要性など、誰でも使える、どんな場合でもモバイルルーターよりも良い、というわけにはいかないし、モバイルルーターのほうが便利な場面だって同然ある。

が、先述したようなケースで、外出先でも良好なネット環境を構築したいというような場合には、十分に検討の項目に入れてよいだろう。

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